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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 という高らかな雄叫びを残して……。
 呆気にとられる夏希。
「なに……今の?(映画の撮影所に迷い込んじゃったのかな、あはは)」
 舞桜は冷静な顔をしながら呟く。
「まだまだ修行が足りないな(足が痛むといえど、勝負にははじめから平等などありえないのだから)」
 そして、ハルキはというと、
「あーははははっ、どうだ参ったかオレ様の実力にひれ伏すがいい!」
 地面で気絶するナントカ族を足で踏んづけていた。恥ずかしげもなく自分の手柄にする性格がスゴイ。
 さらにハルキは舞桜たちを置いてさっさと先を進もうとしていた。
「じゃ、お先に!」
 なんて言って走り出した矢先だった。
「ぎやぁ〜ッ!」
 デジャブーというか、聞き覚えのある叫び声というか。
 夏希が視線を向けると、なんだか知らないけど、ハルキが宙吊りになっていた。
「え……なに?(なにあの変なのっ!)」
 急に眼を丸くして夏希は現実を目の当たりにした。
 地面から伸びる縄のような触手が蠢いている。それも何本も何本も、意思を持ってハルキを拘束していた。
 夏希は恐怖心より先立って、足が前へと駆けだしていた。
「今助けるから!」
「よせ夏希!」
 舞桜が止めようとしたが、すでに遅かった。
 夏希の足首に触手が巻き付いた。
「きゃっ!」
 宙吊りにされる夏希。しかも逆さ吊り。慌ててスカートを押さえてパンツを隠す。
 触手の皮膚からは粘液が噴出し、這うようにして夏希の体を締め上げる。
 それほど夏希の胸は大きくないが、締め上げることによってバストアップ効果がもたらされた。巨乳のねーちゃんじゃないことが悔やまれる。嗚呼、本当に残念だ。
 それでも触手と美少女の取り合わせといったらエロの殿堂。
 触手は夏希のふとももを這って……。
「イヤーッ!」
 自主規制が入る寸前、槍を構えた舞桜が華麗に舞った。
 槍の残像が次々と触手を突き刺し、斬り刻み、紫色の汁を飛ばしながら暴れ回る触手は夏希を解放した。
 地面に落ちる夏希を受け止め、お姫様だっこする舞桜。
「大丈夫か夏希?」
 涙目の夏希は無言のまま頷いた。
 舞桜は小さく微笑んだ。
「夏希は強いな……」
 ゆっくりと夏希の体を地面に下ろし、『後ろに下がっていろ』と目で合図してから、舞桜は再び槍を構えた。
 触手は敵を剥き出しにして舞桜に襲いかかろうと蠢いている。