小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

まおー転生

INDEX|15ページ/104ページ|

次のページ前のページ
 

「助けろ、オレ様たちマイフレンドだろ!」
「お前に友達など一人もいないだろう。まあいい、夏希に危害が及ぶ前に成敗してやろう」
 舞桜はどこからか鞘を取り出し、刀を抜いた――ハズだった。
「竹光!?」
 思わず舞桜は叫んだ。
 竹光とは貧乏侍が刀を質入れした際に、腰の寂しさと見栄から竹で作った刀身を鞘に収めた偽物の刀のこと(抜かなきゃ偽物だってバレない)。現在では銀紙などで加工して、時代劇で用いられたりする。
 が、別に生活苦でもない舞桜がこんな刀を所持している理由もない。
 気まずそうな顔をしている野郎がひとり。
 舞桜の背中に隠れていたハズのハルキは、いつの間にか夏希の背中に移動していた。
「なんつーか、オレ様がすり替えて置いたというか(舞桜を困らせてやるつもりが、失敗した)」
 これこそ本当にいつの間に?
 そーこーしているうちにナントカ族(仮称)は、舞桜の目の前まで迫っていた。
 ナントカ族は手に槍(本物)を持っている。対する舞桜は刀(竹光)で応戦する。
 が、一回刃を交えただけで竹光粉砕。
 それでも華麗な動きで舞桜は敵を翻弄している――最中だった。急に舞桜が眉を寄せて体勢を崩した。
 夏希が叫ぶ。
「まだ足が!」
 そう、今となっては呪いか事故わからないスタートでコケちゃった事件。あれで痛めた足がまだ治っていなかったのだ。
 でもよくよく考えてみると、全部ハルキのせいだ。
 地面に手を付いた舞桜をナントカ族が取り囲み、鋭い槍の切っ先がのど元や心臓に突き付けられる。
 これってまさかの絶体絶命!?
 夏希は思った。
「(また……ピンクの影が……お願い助けて!)」
 舞桜の近辺に出没する謎のピンクシャドウ。再びあの影が姿を見せるのか!
「アーア、ア〜ッ!」
 どこからともなく発声の良い雄叫びが!?
 アレはなんだ、ターザンだッ!
 木から垂れ下がっているツル――いわゆるターザンロープを使って、木から木へと飛び移ってくるターザン。
 ターザンキーック!!
 振り子の原理で破壊力抜群の跳び蹴りがナントカ族の顔面にヒット。
「アーアー、ア〜ッ!」
 雄叫びをあげながらターザンはナントカ族をバッサバッサと倒していく。まさにジャングルの王者と呼ぶに相応しい。
 そして、ナントカ族を倒し終えたターザンは嵐のように去っていった。
「アーアー、ア〜ッ!」