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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 が、次の瞬間、ピンクの影が舞桜の前を通り過ぎたかと思うと、綺麗さっぱり鼻血が消えていた。
「どうした夏希?」
 何事もなかったように尋ねる舞桜。
 夏希は動揺しながら、眼を白黒させていた。
「えっ……ううん、なんでもない。勘違いだったみたい(絶対勘違いじゃない。なんだったんだろう、今の影?)」
 結局、ピンクの影はスルーされた。

 エクストリーム迷子・イン・ジャングル!
 ジャンジャングルグル目が回るほどの密林地帯。
 まさに自然の迷宮(ラビリンス)。
 生い茂る草木が網の目のように行く手を塞ぐ。
 まさに自然の猛威。
 腕組みして立ち尽くす舞桜と、その場にしゃがみ込む夏希。
 まさに自然な迷子。
「可笑しい……景色が同じに見える」
 呟いた舞桜。
 そして、つっこむ夏希。
「それは典型的な迷子だと思うんだけど(天道さんって方向音痴なのかな、完璧そうに見えるのに)」
 方向音痴でなくとも、この密林は人を迷わす。
 ほら、耳を澄ませてごらん。今日もどこかで誰かの悲鳴が……。
「ぎやぁ〜ッ!」
 男の絶叫だ!?
 ハッとした夏希はすぐに立ち上がって辺りを見回した。
 舞桜もまた声のした方向を探して、歩き出そうとしていた。
「夏希、あっちだ!」
 踏み出そうとしていた舞桜の腕を夏希が掴んだ。
「ちょっと、そっちじゃなくてあっち」
 夏希が指さした方角は舞桜が行こうとしていた真逆だった。
「……例え夏希が言うことでも、真実を曲げることはできない。あっちだ!」
 絶対譲らない舞桜だった。
「そんなことないって、絶対あっちだし!」
 こっちも譲らない夏希。
 そーこーしているうちに、また悲鳴が!
「助けろーッ!」
 声は夏希が向いている方向から確かに聞こえ、さらに爆走してくる人影が!?
 必至の形相で駆け寄ってきたのは覇道ハルキだった。
 恐ろしいことにその後ろからは……半裸の部族チックなお兄さんたちが追ってくる。どこが一番恐ろしいって、チン子を隠す筒状のケースが異様にデカイことだ!
 掘られる!
 舞桜は冷静に、
「ふむ、知らないうちに原住民が住み着いていたらしい」
 どこか言葉を間違っているような気がしないでもないが、ジャングルに住む原住民っぽい格好の男たちが、そこにいるという現実が大切なのだ。
 逃げてきたハルキは舞桜の背中に隠れた。