まおー転生
ゴリ子さん生徒会に復帰!
でも、今日もバナナを食べることで忙しいらしい。
突然、生徒会室に通信が入った。テレビ画面に映る爆乳のアップ。
《舞桜ちゃんそこにいる? さっき仕入れたネタなんだけど、ついにムーンの裏側からスペース艦隊がアースに向かって飛び立ったらしいわよぉん》
「なにっ、いつに光の勇者が攻めてきたかっ!」
まだこんなことを言っている。
ほかにも『自分は魔王』発言とかも未だにしていて、あの事件で自分が〈魔王〉になってしまったときの記憶はバッサリないらしい。周りも空気を読んで舞桜がいるときには、その話は一切しない暗黙のルールがある。
ちなみにあの一連の事件では負傷者は出たが、死傷者は出なかったらしい。ミラクルだ!
舞桜は席を立ち上がって部屋の外に出ようと走った。
「急用ができた、すまんがあとは任せた!」
と、言って部屋を出ようとした瞬間、ミイラ男が部屋に飛び込んできた。
「オレ様が生徒会メンバーからハズされ――」
ゴツン!
おでことおでこがごっつんこ♪
舞桜とミイラ男は出会い頭にヘッドバッド。
「いってー!」
床に転がって悶えるミイラ男。
舞桜はそのまま気を失って……倒れてしまった。
慌てて夏希が駆け寄った。
「だいじょぶ舞桜ちゃん!?」
すると舞桜がムクッと上体を起こして、
「愛しているぞ貴姉!」
ぶちゅ〜♪
いきなりのキス攻撃を夏希は受けてしまった。
夏希はバッと舞桜から体を離して眼を丸くした。
「ま、〈魔王〉!?」
そこにいたのは女ったらしでご近所さんでも有名な歌舞伎メイクの悪の帝王。
えっ……魔王復活?
とか思った瞬間、ピンクの影がどこからともなく現れ、ハリセンで〈魔王〉の後頭部をぶん殴った。
バチコーン!
クリティカルヒットを喰らった〈魔王〉はそのまま気を失い。何事もなかったようにムクッと起き上がった。
「ふむ、朝か」
呟いたのは紛れもない舞桜だった。
だが、悲劇は再び起きた。
ミイラ男が持っていた松葉杖を大きく振りかぶった!
「てめぇよくもオレ様に頭突きしてくれたな!」
ドーン!
松葉杖が寝起きの舞桜の頭にクリティカルヒット!
再び気を失う舞桜。
そして、ムクッと上がって
「ふははははっ、私は何度もでも甦るのだ!」
再びハリセンがバチコーン!
作品名:まおー転生 作家名:秋月あきら(秋月瑛)