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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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まおー転生

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 第一回エクストリーム生徒会選挙の映像は、現場の中継車からビビっと電波を飛ばして特設会場及び、海上都市アトランティス内のテレビが見られる場所で観覧可能だ。
 レースの勝敗は至って簡単。早くゴールをしたもん勝ち。上位五名が生徒会役員に任命されることとなる。
 見事、生徒会役員になれた暁には三年間の学費免除。さらに会長となった者は舞桜がどんなお願いでも叶えてくれるらしい。
 ちなみにレースには反則が設けられていないため、一部の参加者たちが卑劣な手段を行使することが予想されている。
 それではコースの説明を――と言いたいところだが、レースがはじまるまでコース内容はトップシークレット扱いなのだ。
 ただの徒競走かもしれないし、トライアスロンかもしれないし、最悪の場合は生死を賭けたサバイバルレースかもしれない。
 自主参加者はまだしも、強制参加者たちが不安を抱かないハズがない。
 何が不安を煽っちゃっているかと言うと、参加者の目の前に広がる密林……やっぱりどう考えてもサバイバルだし!
 この密林は関係者の間では、特別演習場と呼ばれる設備だ。野生の自然環境を再現し、動植物もわんさかしている。何の演習場なのかはシークレット扱いだ。
 スタート地点に集められた参加者たちはざっと一〇〇名ちょい。自主参加者はあまりいなかったようだ。
 強制連行された夏希は不安を覚えながら、なんだかんだ言いながら舞桜の傍にいた。この状況下で他に頼る者がないという理由だが、よくよく考えたらこの状況の元凶は舞桜である。
 どこからか黒い邪気がっ!
 かの有名なハウツー本にも描かれている海を割った老人パフォーマーのごとく、その黒い影は割れた人混みを通ってこちらにやってくる――魅神菊乃だ。
「天道さん、事故には気をつけることね」
 その言葉だけを残して音もなく立ち去ってしまった。
 夏希が小さく舞桜に耳打ちする。
「魅神さんだよね。あの人も選抜組なの?」
「ああ、彼女は私を抜いて学年首位の成績で入学したから当然だ。しかし、彼女が選ばれた理由はほかにある」
「(変わり者だからかな?)どうして?」
「彼女の血筋は凄まじい。代々オカルトに家系に生まれ、父はゴーストハンター、母はイタコというオカルト界のサラブレットだからな(重要な戦力となることは間違いないが……)」
 重要な戦力とはどういった意味だろうか?