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朧木君の非日常生活(13)

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「続きを話すよ、蜻蛉さん。ここからは俺の確定に近い仮定だよ」
そして俺は一呼吸置いて話始めた。
「蜻蛉さんは、その村が滅びた自分には何が出来るんだろうと考えてここに来た。この滅びた村を救う為にね。いや、座敷ちゃんをかな? それが自分の罪の償いだと思ったんだ」
「そうだよ・・・・・・朧木くん。でも何故分かったんだい?」
「夢を見たんだよ。いや、メッセージかな? ある子からのね」
そう、ある一人の女の子からのメッセージ。
「それでだ、蜻蛉さん。あなたは、今、勘違いをしている」
「何にだい?」
「それは本人に聞いた方がいいと思うよ」
俺がそう言うと、ある子が障子の隙間から顔を覗かせた。
そう、メッセージを見せてくれただろう本人。
助けてと願った女の子。
「━━お前!」
蜻蛉さんが叫んだ。
そりゃ無理もない。
その女の子は、俺を刺した女の子なんだから。
「待ってよ、蜻蛉さん。この子は何も悪くない。・・・・・・何も悪くないんだ」
そう、何も悪くない。
寂しくて辛かっただけだ。
助けてって叫んでいただけなんだから。
「辛かったんだよな? 寂しかったんだよな? 悔しかったんだよな?」
俺の問に女の子は答えない。
でも分かる。
俺には分かる。