沼池主の日常
「じゃあ、そろそろ帰る」
「あ、もうそんな時間?」
残念そうに、?本?は『図書室で起こった三年生対四年生の抗争』のことを喋るのをやめた。
「家にいる馬鹿どものために、いろいろ持って帰らなくちゃいけないんでな」
「あはは、そんな事言ったって、好きなんでしょ?こい君とかきんぎょちゃん達のこと」
「・・・・・・・」
「怒んないでよ、ごめんごめん。ほら、これ残りのパン。ちゃんとカビが生えてないやつだから大丈夫だよ。それから忘れ物の鏡とかもあるし、それも持って行きなよ」
どこから持ってきたのか、?本?は手提げ袋の中にぽんぽん物を入れていく。パンや鏡、本などを中に入れて、なまずに手渡した。
「この中の本、読んでおいて。宿題だよ。次はまた別の格好をして待ってるから、ちゃんと当てられるように予習をしておくこと」
「・・・・・・・あぁ」
最後に、まるで教師のような口調で、?本?は笑いながら言った。
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