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凡人の非日常

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駅の近くにある大型スーパーに俺達はいた。
とりあえず、俺はオムライスを作ることにした。
上手ではないが…。
ほんと、先生にまず過ぎて引かれたらどうしようかとずぅーと思ってる。
なんでこんな平凡な男に料理作らせるんだか・・・。
先生のこと思ってくれる女性なんていっぱいいるだろ。
というか女子生徒にでも作らせとけよ。
料理できる女子生徒一人や二人いるだろうが。

「っで一体俺に何作ってくれるの?」
「え…あぁ、オムライスにしようかと…。好きですか、オムライス?」
「うん、大好きだよ。」
大好きだよ…なぜかその言葉が頭をよぎる。
ただ、オムライスが大好きだって言ってるだけなのに。
俺はオムライスの材料をカゴに入れ、レジに持っていく。そんな俺のあとを先生が追いかける。

会計を済ませ、スーパーを出る。
「鈴木君はよくオムライス作るの?」
「いや…よくっていうほどでも。」
「じゃあ、なんでオムライスを作ることに?」
「一番最初に覚えた料理で作るのに慣れてたからです。」
「ふーん…。」
レジ袋と紙袋3つもつ男の背中を見る。
なんだかわからないモヤモヤした気持ちに襲われる。
「着いたよ、俺んち。」
横をみるとマンションがあった。
綺麗なマンションだった。
階段で二階に上がり、少し廊下を歩いたところのドアで先生は立ち止まった。
そこの名札を見てみると紺野と表示されていた。
先生はポケットから家の鍵と思われるものを取り出し、ドアを開けた。
ドアの先に広がっていたのは当たり前だが、先生の部屋だった。
「さぁ入ってよ。」
「お邪魔します。」
入ってみると結構広く、一人暮らしするには広すぎるくらいだった。
「あー腹減った。早く作ってよ。」
ソファに偉そうに座り、俺を見ながら言った。
「料理うまくないですから期待しないで下さいよ。」
「しつこい。早く作って。」
「…。」

作品名:凡人の非日常 作家名:アメ