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第４章　再投入

「撃墜しろ！！！」

　山口が叫ぶと、味方の隊員たちは激しい攻撃を飛んでくる敵モビルスーツに浴びせた。小型のミサイルが、隊員が持つ筒状の武器から発射された。山口は急いで、小型グレネードランチャーを、持っている自動小銃に装着していた。
　しかし、モビルスーツは、隊員たちが撃った銃弾を堅牢な装甲で跳ね返し、小型ミサイルを軽々と避けた。その小型ミサイルは、モビルスーツにぶつかろうとＵターンして向かっていったが、空中で後ろ向きに体勢を整えたモビルスーツに撃ち落とされた……。
「山口！　このパイロットはただの神羅兵ではないみたいですよ！ザフトに訓練を受けたりしているに間違いありません！」
ウィルが山口に叫んだ。
「だったら何だ！　逃げようというのか？」
「いえ、山口さん！　さっきと同じ手は使えないということです！」
モビルスーツは、対モビルスーツ地雷が埋まっている場所をそのまま飛び越え、塹壕より内側の部分に塹壕側に向いた格好で着地した。
塹壕の中にいる山口たちは、前方の敵兵と後方の敵モビルスーツに挟まれる形になった。山口は舌打ちすると、慌てだした隊員たちに、
「モビルスーツからの攻撃に気をつけながら、突撃してくる敵を倒していけ！　モビルスーツの相手はオレたちがやるからな！」
隊員たちは、後方のモビルスーツからは死角になる位置につくと、前方から突撃してくる兵士たちの相手を始めた。
「さーて、山口。どうするの？」
佐世保がショットガン『ＳＰＡＳ−１２』に弾を装填しながら言った。
「そうだな……」
　そのとき、モビルスーツはマシンガンを山口たちには目もくれず、マシンガンを塹壕や仮設のトーチカに撃ちまくった。マシンガンから出た大きな銃弾は、うまく隠れていなかった隊員やトーチカをバラバラにしていった……。塹壕の隊員たちは怯え、敵兵たちへの攻撃が弱くなってしまった。その隙を狙ったのか、敵兵たちが塹壕にどんどん入ってきた。塹壕に入ってきた敵兵に隊員たちは、素早くコンバットナイフを使用して対処した。敵兵に銃剣で刺されて死ぬ隊員もいたが、塹壕の中では隊員たちのほうが優勢だった。それでも敵味方が入り乱れているせいか、モビルスーツは塹壕への攻撃をためらっていた。
　すると、塹壕への攻撃はあきらめたのか、モビルスーツはマシンガンの標準を、目の前に突っ立っている山口たちに向けた。山口は素早く辺りを見渡すと、

「散れ！！！　隠れろ！！！」

　そう叫ぶと、近くでガレキの山と化している大型ロボットの影に向かって走り出した。佐世保やガリアたちも一斉に隠れようと走り出した。たったいま山口たちがいたところに、モビルスーツのマシンガンの弾が当たり、穴をつくった……。跳弾が、ウィルのすぐ横を通り過ぎていった……。