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朧木君の非日常生活(10)

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「蜻蛉さん、もし本当に噂通りの事が起きたらどうするの?」
もし本当に噂通りのことが起きたらたまったものじゃ済まされない。
まず噂が真実なのであれば、俺たち二人を待ち受けるのは『死』だ。
「噂は大抵が真実じゃないものだよ、朧木くん。もし、仮に噂が真実だとしても僕は驚きもしない。だって、だからこそ世の中は面白いんだからね」
本当に図太い精神だな。
「朧木くんに、何かあったら僕に任せてくれよ」
「言っておくけど、何かあってからじゃ遅いんだよ!」
「大丈夫だよ、朧木くん。何も心配しなくていい」
蜻蛉さんは、そう言い話を締め括った。


夜十一時。

道なき道から道へ。

道から獣道へ。

獣道から道なき道へ。

道なき道から道へ。

ひたすら休憩も取らずに歩き続けた結果、俺と蜻蛉さんは、とある所に佇んでいた。
古びた看板の前。
誰が作ったのかは分からない。元々あったものなのか、村が死んでから誰かが作ったのか、それすらも分からない。
ただそこには、