アオイホノオ―終末戦争―
陽菜は倒れた優に駆け寄り、ガルシアはミニガンを撃ちながらカバーに入る。
優のスーツはプラズマを防いだものの装甲全体が大きく焼けていた。
「大丈夫だ、痛てて……」
揺れる視界、それに耐えながらゆっくりと立ち上がると優は各部のチェックに移った。人工筋肉へのダメージはそこまでない様だ。しかし、装甲などに関してはダメージが大きいため気をつけなければならない。
「あ、ありがと……」
アサルトライフルを渡しながら陽菜は気まずそうに言った。
「チームなんだ。お互いを守るのは当然だろ?」
「だけど、あのプラズマを防ぐなんてあまりにも無茶よ……」
言うとおりだ。あのシールドが無かったら多分俺はヤバかっただろう。しかし、現に生きているそれだけで十分だ。
システムなどのチェックを終えると優はライフルを構える。
「行こう、陽菜」
「了解!」
そう、俺たちは生きている。
そして5人は駆け出した。救出を待っている味方の元へ。
―――そう、必死に生き残ろうとしている……
作品名:アオイホノオ―終末戦争― 作家名:ますら・お