冒険倶楽部活動ファイル
それから数日後の7月7日、今日は朝から全校集会だった。
1年から6年生までが校庭に並んで先生方が用意した6本の竹にそれぞれの学年別に書いてきた短冊を飾る。
「羽須美ちゃ〜ん、宿題やってきた〜?」
「バッチリ、ほのかちゃんは?」
「うん、やって来たよ」
私はそう言って短冊を見せた。
「へぇ、作家さんになるんだ〜」
「いいじゃない、素敵な夢よ」
「大げさだよ、正直できるかどうか分からないし……」
私は苦笑しながら短冊を笹の葉に結んだ。
すると少し離れた場所で自分の短冊を飾っている十波君を見た。
そして聞えない程度だけど迷っていた私に手を差し伸べてくれた事に私は感謝した。
「……ありがとう」
とりあえずやれる所からやってみようと思う、ダメならダメで別の事を考えれば良い、将来どうなるかなんて分からないし何しろ私はまだ小学生なのだから……
スタート地点に立った私は今の想いを『形』にしてようと思う。私はその日から物語を書いた。タイトルはそう、
『冒険倶楽部活動ファイル』
作品名:冒険倶楽部活動ファイル 作家名:kazuyuki