妄想
Scene6
彼女の着ている服を乱暴に引き剥がすと、あらわになったその白い肌にはっとする。
あまりにも白い、白いその肌は透き通ってさえ見えた。
私はそっとその肌に触れ、滑らかさを確かめる。
なんてすべすべとしているのだろう。
更に下に手を進めると、ごわごわとした毛に行き当たった。
それは彼女の美しい肌にはふさわしくないように思えた。
そう、彼女にこの部分は必要ないのだ。
必要なのは白い美しい肌だけ。
必要のない部分は切り落としてしまえばいい。
私はナイフを握り締め、彼女の白い肌に刃を突き立て、要らない部分を切り落としていった。
切れば切るほど彼女の中に詰まった汁が飛び散り、それを浴びれば浴びるほど、何故だか私の涙は止まらなくなった。
「……ていう妄想をしながら玉ネギ切ったら、余計に涙が出た気がするんだよね。しかも、食欲失せちゃってさぁ」
「……本当、救いようのないバカだね、あんた」