朧木君の非日常生活(6)
「掲示板以外に何があるんだい?」
「勿体ぶった意味は!?」
蜻蛉さんは基本的に外出しないんだから掲示板以外ないよね。
と、その時ピンポーンと呼び鈴がなった。
珍しいこともあったもんだ。
体育座りをしてちょこんと座っていた鬼火ちゃんが立ち上がり「はーい」と言いながら、ドアへと向かって行った。
「誰の家だよ!」
「僕の家だよ?」
「そういう意味じゃない!」
ったく、この人は頭がいいんだか悪いんだか分かりません。
「間を取って天才だね」
「お前は天災だ!」
「自然の脅威……僕も出世したものだね」
ポジティブ過ぎだよ、蜻蛉さん。
作品名:朧木君の非日常生活(6) 作家名:たし