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しん よしひさ
しん よしひさ
novelistID. 17130
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たかが映画、されど映画

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トンマッコルへようこそ

 2005年韓国

監督 : パク・クァンヒョン
出演 : シン・ハギュン、チョン・ジェヨン、カン・ヘジョン、イム・ハリョン
制作 : チャン・ジン
原作 : チャン・ジン
音楽 : 久石譲

 今まで観て来た韓国映画の中で最高の傑作。
幾多の恋愛TVドラマを手がけたパク・クァンヒョン初めての映画作品。
演出も脚本も良いけれど、何と云ってもカメラがいいのです。
発色も極めて良好だし、アングルなど、奇をてらわず、それでいて十二分に新鮮。
この作品で助演女優賞を受賞したカン・ヘジョンもとても魅力的です。
 朝鮮戦争下の人里離れた山深い村「トンマッコル」が舞台。
その村にたどり着いた人民軍(現北朝鮮)兵士と韓国軍兵士、それにアメリカ兵の三者の軋轢と理解を描き、村人に対し生まれた愛情も描きます。
その愛情が共に侵略者へ立ち向かう原動力になるのですが、その設定はストーリーは違うけれど「七人の侍」の匂いがします。
少し意外だったのは、アメリカ軍に対する描写。
わが国に輪をかけた程の親米振りだと呆れていた韓国の作品なのに、ここに描かれるのは覇権国家アメリカへの非難と、北朝鮮兵に示されるいたわりと親しみ。
「北と南が一緒になったら俺たちも連合軍だ」とアメリカの無差別爆撃機に向かう南北5人の兵士の晴れやかな顔はこの作品の大きな収穫です。
この作品を非難した韓国人も多かったそうですが、2005年の最多観客動員数を記録した事実は、いつの日かわが国も真に近しい隣人・仲間になれるかもと期待してしまいました。
ま、わが国自身の難題を少しでも解いておく方が先なのですが。
久石のスコアも、幾多の韓国作品の中で私の気付いた限りでは最も良い使われ方をしています。