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参加コミュ「短編家企画」作品集

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「みんな。悪いがここは僕に任せてくれないか」
事情を知っている仲間達は静かに頷く。
ありがとう。と僕はみんなに礼を言ってから、最後の扉を開いた。

手に拳銃を強く握りしめ中へと入る。
そこには鏡を想わせる光景…
僕に瓜二つの男がこちらを見ていた。

「久しぶりだな、卓。数年会わない間に頼もしくなったものだ」
ゆったりとした口調で話し始める彼はどこか冷めた表情をしていた。
「どうした。言葉も出ないか」
彼は座って居たソファーからゆっくりと立ち上がりこちらを見据える。
手には小銃。

「兄さん。どうしてこうなったか理由は知らない。けれど、僕はレジスタンスのリーダーとして貴方を許す訳にはいかない」
やっと対峙する事が出来た唯一の肉親の兄に僕は銃を向ける。
「そうか、今更俺の事を聞いても仕方ないか…それもそうだな。聞いたところで生き様が変わる事もなければ、お前の気持ちが変わるはずもないだろうからな」
「兄さん…」
僕は言葉を失った。何故こんな事に…



「卓、気にするな。お前のせいじゃない。統べて俺が蒔いた種だ。責任は俺にある…だから、前を向け…そろそろ始めるぞ」
兄は言い終えると、僕に小銃を向けた。

「止めて、兄さん」
僕は反射的に銃を構え引き金を弾いた。


パパン…