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参加コミュ「短編家企画」作品集

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「リーダー!」
「ああ、頼む」
陸に扉の開閉を指示し、控えて居た仲間に奴の側近を連れて来るよう合図する。
捕虜にされた側近の男はアイマスクをされ怯えた様子で近付く。
僕は手にしていた拳銃を男のこめかみにすっと当てた。
引金に力を込め「右手を出してもらおうか」そう言って男の手錠を外させ、手首を掴み扉横にある液晶パネルに掌を無理矢理押し付ける。

ピッ

音と共に赤く染まっていたパネルが緑へと変化した。
この男の静脈認証はいきていた。

「陸。どうだ」これで全て開閉出来るか尋ねる。
「ええ、おっけっす。開けます」
プシューとエアーが抜け円筒状の扉が奥に擦れ、60センチ程動いた所で左にスライドした。

完全に開ききると中の様子を伺いながら、捕虜の手錠を嵌め直し先頭を歩かせシェルター内部に侵入した。
中は体育館程の広さがあった。
周囲の壁には無数の扉がある。
だが、僕らが目指すのは正面中央にある奥の扉。
「さあ、行くぞ」
僕が仲間に声を掛けると「おう」と周囲が応える。

歩みを進め始めた時。
タタタタタッ
と機関銃の乾いた音。

先頭に居た男は血飛沫を散らし崩れ落ちた。
残った護衛が最後の悪足掻きとばかりに、数少ない武器で抵抗を試みるも。
我々の方は小数精鋭の部隊と言ってもいい。
即座に敵を鎮圧する。

そしてたどり着いた最後の扉。