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蛇の目

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「だがな、年寄りでも人が寄れば、それはそれで悪いことじゃない。
その辺が、さすがに国大出だぁ、と思うわなぁ。
その点ウチの馬鹿息子は・・。」

「けどなぁ、孫には期待してる。
山本ん家は、孫の代に再び持ち直す。
いいか?ここが重要だ。ちゃんと書けよ。
ワシん孫はなぁ、凄いからな。」

お孫さんは?
「今は、中学生よ。しかしこの地の伝統をさ、
もうちゃんと理解しておる。さすがは我が孫よ。
我が血族は、熱く濃いからァ、再び再興しぃ、神の御心を賜り
このオオドコロに再び繁栄をもたらすのじゃぁ。」
山本権造は、額に血管を浮き上がらせて叫ぶので、再びの血圧上昇による
インタビューの中断を危惧した。

わかりました。
話は変わりまして、その神様と言うのは、
山本家代々に伝わる白ヘビさまですか・・・?
「もちろんそうだとも。この地をウシハキます白ヘビさまよォ。
神話だの迷信だのというかぁ、知らんがさ。昔っから、ここいらん土地はぁ
白ヘビさまの土地だったいう話だっぺぇ。」
作品名:蛇の目 作家名:平岩隆