2+1=1
03
----一夜の過ち...。
それだけならばこんな思いをすることはなかった。
しかし優しすぎる彼は、彼女の誘いを断り切れず二度三度と体を重ねていた。
そのうちに彼女は彼の美しいリングを見つける。
その美しいリングを彼女はたいそう気に入り自分にも同じものを作るようにねだった。
大切な人との物だからと断ったのだが、有力者の一人娘である彼女は、自分にも同じものを作らないと父に頼み業界で仕事ができないようにする...とまで言い詰めた。
ジュエリー業界で認められ始めていた彼はその言葉に追い詰められ、しかたなく自分と同じリングを彼女に渡すことになった。
二人だけのためにあつらえた、世界にたった二つしかなかったリングが一つ追加されることになってしまった...。