完結してない過去の連載
「んん-..でもねぇ、わが社も今は不景気なんだよねぇ。ここで君の所と成約しといて、なんの利益があるわけ?そこの所を詳しく説明してくんない?」
(あーもーこの親父もしつこいなぁ!!)
「わかりました。ご説明いたしましょう。」
「はい、深沼ですが」
「もしもし?どうなった?」
「もちろんOKでしたよ」
「よかったぁ!ま 深沼君ならやってくれると思ったけどね」
「はい、では...」
ピッ
「やほーい!!!」
「きゃあっ急に出て来ないでよ!!」
「なんだよー。これでも電話が終わるのを待ってたんだよー?」
「はいはい、ありがとね」
「ねぇミケ...」
「...」
「..?№2??」
「ん?なに?」
...違う。
№2にしか反応しない、ってことは...
「あんた...誰?」
「...あーあ。するどいなぁ」
金髪が黒髪になっていく。
でも顔には仮面をかぶっていた。
どうやら姫に顔を見せるのは婚約者だけってのは敵?でも守るらしい。
「ね?あんたの母親にラプンツエルを食べさせてやったんだから、今度こそ約束どおり頂だいよ?」
「知らないわよ!そんなこと!!」
「姫---!!!」
『ガキッッ!!!』
金属が触れ合う音...
「おやおや、№2も剣の腕を上げたな?」
「鍛えてるからな!!」
「でも...」
「兄貴よりは遅い!!!」
『カンッ』『カンッ』『カンッ』
(...みんなこいつらのこと見えてないんだ....)
真昼間から剣を道端で振り回しているのに皆見向きもしない。
(...なんか私だけぼーっと見てるのもな...)
「ふいうちっ!!」
仮面男に飛びついてみる。
「んなっ?!」
(...。えっ?!照れてるし!!)
「姫様、おどき下さい」
(こっちはキレてる??!!)
「え..え...でもどいたら斬っちゃうんでしょ?」
「当たり前です。」
「...」
でも、なんか悪人には見えないような...
「どかないなら...」
(へ?!私ごと斬るき?!)
「どかします。」
フワッ..とお姫様だっこをされて降ろされた。
「あれ?今あの人浮かなかった?」
「まさか-..」
周りがざわつく。
でもそれどころじゃないでしょ!!
「なっなにすんのよー!!」
「??姫様?」
「すきありっ」
『カンッ』
「...なわけないでしょう」
「...ま今回はいいや。じゃね、姫様」
「はぁ...」
私は大山和音。
とある大会社で働いてる。
ここには気にくわない女が一人いる。
あいつの名前は深沼奈津子。
私のが1年先輩なのに!!
あいつときたらなぜか社長のお気に入りで社長付きの秘書になりやがった。
ま、まあ仕事の腕は認めるけど...
なんであいつがモテるわけ?!
ルックスは良しとして、性格は最悪じゃないか!!
...だからあいつのミスを見つけるために、今日1日つけてみた。
...普通のはずだった。
午前中までは...
突如あいつは転げ出した。
そしてしばらくどこかをながめたあと、なにかに飛びつくような行動をとった。
ここまでくれば変人だ。
...ところが、変なのだ。
普通空中に飛びついたら地面に転がるはずだ。
だけど...浮いてる。
かすかに...
次にははっきりと浮いたあとで、すとっと地面に降りた。
しかもなんか一人で照れてる...
なんなんだあいつは??!!
作品名:完結してない過去の連載 作家名:川口暁