= clock lock works =
彼と私
私は嘘つきだ。
「下らない」と呟いた。
本当に、こんな世界なんて消えてしまえばいい。
そう思っていた。
だけど、やっぱり1人は寂しい。
それでもやっぱり誰かに頼ってた。
それでもやっぱり誰かに気づいて欲しかった。
冷たくて、触れたくない。
私の心は氷のようで。
彼は素直だ。
「空が綺麗だ」と呟いた。
本当に、この世界は美しい。
暖かくて、縋っていたい。
彼の心は日のようで。
---いつまで経っても鍵は開けられずに。
作品名:= clock lock works = 作家名:十六夜