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フレンドボーイ42
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CJ1of4 クラウディ・ジャック

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 □□□
 
 ブロッサム村。春になれば様々な花が咲き乱れ、その色合いは王室お抱えの芸術家をもって「この景色をうまく自己の作品に、全く違和感なく取り入れられる絵描きがいれば、私はその男に仕え続けよう」といわしめたほどの景色。
 「きれいだな…こんなきれいな花畑見たことないや」
 男はそうつぶやいた。
 「あ、さっきのおじさん」
 「…ん?ああ、君たちかい」
 「どうしてこんなところにいるの?」
 「いや、僕も物を売るお仕事しているからさ、いろいろなところに回って売れないか見ているのさ」
 「ふーん」
 「あと、おじさんじゃなくて、お兄さん、ってよんでくれないか」
 「じゃあ、おにいさん、おなまえはなんていうの」
 「僕の名前?僕はジャック。みんなにはクラウディ・ジャックって呼ばれている」
 「やっぱりクラウディ・ジャックなんだ!有名人に会っちゃったねリゲル」
 「まったくだねフィン。ところでジャックのおにいさん、そのくもってどうやってのるの?」
 「雲…まあ、みかけはまったくあの空に浮かんでいる雲、だし、うーん、でも微妙に種類が違うんだよな」
 「しゅるい?」
 「雲は雲なんだけど、空に浮かんでいる奴とは違うんだ。もともと僕は飛行機に乗ってたんだけど、乗り逃げされたりなんだり、ってあってさ、それでこの雲に切り替えたのが意志霧谷(いしきりたに)だったかな…これは最初に乗った人しか乗れないんだよ。それ以外の人は、すぽって」
 「すりぬけちゃうんだ」
 「そう。すり抜けちゃうんだよ」
 「でもそらのくもとはちがうって?」
 「空の雲は、本当だったら目に見えないはずの小さな粒がいっぱい集まって、塵やガスやお水なんかを含んで浮いているからああなるんだよ。だからあれには乗れないんだ」
 「ざんねんだなあ、フィン」
 「ざんねんだねえ、リゲル」
 「…君たちも旅すれば見つけられるさ。まあ、危険なところにあるし、大人になってからだよ」
 「そうか…」
 「そうだ、君たちにいいものあげようか」
 そういってジャックはなにやらポケットから取り出した。