ツインテール探偵くるみの密室
予告状の両端にちょっと大き目の穴を開けて糸を通し、傘立てに乗る。糸の両端を持ってドアの上から紙を挿し入れ、窓を見ながら降ろして行く。テーブルに乗ったのを確認して、紙から糸を抜く。
「糸は持っていたんですか?」
「裁縫セットは女の子の必需品でしょ」
歩美なら頷ける。
傘を使ってテーブルを戻しているときに俺とくるみの声が聞こえた。
「慌てて戻したから斜めになったんじゃないかな?」
そのあと、傘の形を元に戻し、窓の下に移動していた傘立てに差し込んだ。
「歩美が倒れていたのはどうしてですか?」
「汚れた制服を隠すために、その場に伏せたんでしょ」
作品名:ツインテール探偵くるみの密室 作家名:へぼろん