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夏 光一郎
夏 光一郎
novelistID. 14184
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ドンキホーテと風車

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「三菱扶桑川崎が悦達(えつだつ)との合弁の件で先月やってきた。契約すると忙しくなる」と彭君。
(注)江蘇省に国内最大の風力発電設備製造基地を建設へ
二〇〇九年九月二三日
「江蘇省・大豊風力発電設備産業の企業投資を促進するPR会が二十一日午後、上海で盛大に開催された。大豊市は江蘇省中部の黄海に面し、上海から二百十キロの場所に位置する。ここでは風力発電設備の部品製造業が盛んで、風力エネルギー資源が豊富だ。「東方網」が二十二日伝えた。今回のPR会は、大豊市人民政府と新疆金鳳科技股フェン有限公司が共同で主催し、成功を収めた。会場では九つの契約が取り交わされ、総投資額が二十五億五千万元にのぼった。契約項目は風力発電主軸・フランジ・風力発電コントロールシステム・タワーなど。大豊市は、風力発電産業における大きな潜在力を秘め、風力発電設備の需要が大きく、市場も幅広く、国務院が承認して開放した大豊港と二つの省級開発区がある。開発区には、風力発電設備や機械、ステンレス、紡績、食品のほか、科技創業パークや常州高新区大豊工業パークなど特色ある産業パークが建設され、工業インフラが整い、高い産業総合力がある。
http://www.spc.jst.go.jp/news/090904/topic_3_04.html
 この日の夜は、前日と同じレストラン街で中華の食事。レストランには、開発区で事務をしている女の子二人、昼間運転を務めてくれた人と、財政担当、交通局の組合長をしている人を含め、合計八人での食事会となった。平均年齢がずいぶん下がり、にぎやかな食事会となった(写真)。

九月六日(月)

午前九時にホテルのロビーで待ち合わせ、塩の博物館へ行ったが、月曜日につき休館日。期待していたのに残念だ。開発区を車で巡りながら、進出企業の説明を受けた。
まずKIA(キア・起亜)の第二工場が見える。第二工場にはオフィスビルも併設されている。高層ビルだ。ついで、北京現代自動車、プジョー(PEUGEOT)の販売展示も兼ねた工場、悦達のトラック工場、部品工場が見える。さらに、車のエアコンを生産している韓国企業、韓国の部品企業MODIS、中韓合弁のエンジン工場などが見える。昨日も見えたのだが、ソフトウエアのアウトソーシングの建物が見える。ここではコンピュータをはじめ様々なソフトウエアの開発がおこなわれている。また車からは見えなかったのだが、現在輸出入加工区が建設中で、輸出手続きが早くなるということだ。製品等の輸送は、大豊港、鉄道、トラック輸送の高速道路、飛行機(空港)のインフラがそろっている。自動車部門では、新エネ関連の自動車生産が予定されており、今年から来年にかけて生産が始まる。これは、中国企業の奥新が進出している。KIAなどは下請けを連れてきている。自動車生産は第一に、KIAのマイカー生産、第二に、中大グループのバス、第三に、新エネバス、奥新の新エネカー、第四に、日系のごみ収集車(特殊車両)が集積している。ごみ収集車は悦達と富士重工の合弁だ。

(資料)江蘇悦達与日本富士重工合作専用車
由江蘇悦達集団引進日本富士重工技術創弁的悦達専用車新工廠,日前在江蘇塩城挙行奠基儀式。
日本富士重工株式会社是世界500強之一,特別是在la ji専用車等制造領域擁有世界一流的先進技術。去年,日本富士重工株式会社与悦達集団双方簽訂了技術転譲合同。江蘇悦達専用車項目総投資3.56億元,一期工程投資1.8億元,規劃形成1万輛専用車生産能力,躋身全国専用車業的前列。主産品為具有世界領先水平的日本富士重工的圧縮式la ji車,及其它環保専用車型。項目建成達産後,預計可実現年銷售収入超10億元,利税2億元。
(本文編輯:ChinaWave)
 http://www.hellonavi.com/news/middlenews.php?PHPSESSID=&id=120044
富士重工、江蘇でごみ回収車の技術提供[車輌]
富士重工業は中国の大手農業用トラクターメーカー、江蘇悦達塩城施拉機製造に、ごみ回収車生産の技術提供を行う。悦達塩城は、富士重工の技術を生かしたトラクターを七月から生産販売する。
このプロジェクトへの投資額は約4,250万元。年内の生産台数は100台を見込み、2007年には1,000台まで増やす計画だ。富士重工は技術者の研修や指導、製造設備の設計なども支援するとしている。一九日付第一財経日報が伝えた。<江蘇>
http://nna.jp/free/china/fdi/101_200/0137.html
風車の部品(機械)生産をしている省亜の建物も見える。この後、開発区(写真)を訪問し、社員食堂の個室食堂での昼食会。運転手さん、ほう君、私を含めて、七人の賑やかな食事会になった。管理服務公室の人の話だと、HAMAHAが来たほか、契約はまだだが、日本の風力メーカーのWINPRO(注)との話もあるという。やはり情報がほしいという。
浜松事務所の松本さんはよく知っているという。
正午過ぎに塩城開発区発。丹頂鶴の保護公園へ(写真)。案内のお嬢さんが、歩きながらいろいろと説明してくれる。
「昔この中に一人の娘が住んでいて、その人はとても鶴が好きだった。それである日ツルがいなくなったので、一生懸命に探して、川の中に落ちて死んだ」
という話をしてくれた。
「昔、黄河がこの北を流れていたときに一年間に百メートルから二百メートル沖のほうに土砂を運んでできたのがこの湿原だ」
そうだ。年に一度丹頂鶴がやってくるときに、中央広場で鶴の舞を演じる催しがあるのだそうだ。冬になると千羽以上の丹頂鶴がやってくる。自然観察ができる道も用意されている。
上海ホテル泊。

九月七日(火)
予定通り九時五十分に上海賓館へ迎えに来てくれた。高速道路を使い、約一時間で浦東空港へ着く。途中川のほとりにある万博会場を見たが、観光バスがぎっしりと詰まっている。飛行機は、一時二十分定刻に浦東空港を出発した。
作品名:ドンキホーテと風車 作家名:夏 光一郎