小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

朧木君の非日常生活(2)

INDEX|5ページ/6ページ|

次のページ前のページ
 


「やっぱり鬼火ちゃんを帰るべき場所に帰してあげたいかな」
「帰るべき場所なんて最初からなかったら?」
「見つかるまで探す」
そう、探すしかないと思うんだ。
「そっか。それじゃのんびり探そうじゃないか。あっ、ただし鬼火ちゃんの件に協力する変わりに僕に事件が舞い込んだら協力してね?」
くそっ、ちゃっかりしてるな、蜻蛉さんは。
まぁ、協力してもらうからには全力で協力しようじゃないか。
「分かった。もちろん協力させてもらうよ」
「あ、そういえば朧木くん。鬼火ちゃんに名前がなかったって話でおもったんだけど、朧木くんの名前の由来ってなんだい?」
ふ、こんな時の為に考えといて良かったぜ。行くぜ、蜻蛉さん。
「朧木真夜、朧月夜に産まれたからさ」
決まった。うますぎる。真なる朧月夜に産まれた木。なんて…なんて…なんて厨二臭いんだ!!!!
「蜻蛉さんは?」
うまいこと期待してますよ、蜻蛉さん。
「両親が厨二だったんだよ」
なんかいいな。さらって言ってのけちゃってるし!
でも両親を厨二呼ばわりは良くないですよ?
「それはそうと、鬼火ちゃんは僕が預かるよ」
「え? もしもし警察ですか?」
「警察に電話しないでくれよ。しかも、警察に電話したら履歴から朧木くんの身元割れちゃうよ?」
「あっ、そっか」
なんで納得したんだろう。俺に隠された秘密なんてないのに・・・・・・ないよな?
「まず僕のアパートが2LDKだからさ。別々の部屋で過ごせるからね」
なんて贅沢なニートなんだ、この人は。ジェラシーだよ、本当に。
え? 男の嫉妬は醜い?
まぁ今日だけは黙認してくれてもいいじゃないか。
「確かにそうだけど・・・・・・」
「それじゃ朧木くんが二人で暮らすかい?」
「鬼と二人暮らしなう!」
「僕はそのつぶやきにフォローするよ」
「つぶやきたくないから断ります」
俺のアパートは一部屋しかないんだ。だから蜻蛉さんに預けるのが妥当だろう。
まず俺が一緒に暮らすのは犯罪の臭いがする。それこそ警察に追われます。
「んじゃ、決まりだね」
「んじゃ、たまに様子見にくるから」
「毎日来なよ。ニートなんだから」
お前もニートだろ。
「んじゃ、出来るだけ毎日来るようにするか」
「それじゃ、今僕が知っている鬼の概要を話そうか」
やっぱり切り替えが凄いよ、俺達。

作品名:朧木君の非日常生活(2) 作家名:たし