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ぐるぐる廻る、僕らと僕と・・・。

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みな、ほとんどが同じうな目つきだ。
人気者になったな僕も、アイドルデビューだよ。冗談半分で、後どうでもいいね。
で、とりあえず僕は紅葉の隣について、いつものように隣の席に弁当箱の包みをおいて、座る。
今日の弁当はももちゃん作だ。
うむ、非常に楽しみである。特にデザートが。
ももちゃんの作るの、僕の好みにあってるんだよなぁ。
と、僅かに現実逃避しつつ紅葉に話しかけてみた。
「ごめん。ちょっと遅れた。」
「・・・・・・・・。」
無視された。
もう一回謝ることにした。
「ごめん。かなり遅れました。」
「・・・・・・・・。」
ちらっと、と横目で僕をみる紅葉。
真っ黒な髪が、僅かに揺れる。
「愚図。」
僕だけに聞こえるような声で、言われた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん。まぁ普通ぐらいかな。
これならすぐに許してくれそうだ。
とりあえずもう一回謝っておこうかな。
「ごめ・・。」
で僕が言おうとすると、
「なんであんたがここにいるのっ!?。」
と、言う声がした。
というかほとんど怒鳴り声だったけど。
もう、なんだよ。
せっかく謝ってる途中だったのに。
別に謝るのが好きな訳じゃないけど、嫌いでもない。
紅葉だしね。
とりあえずしきり直すことにした。
「えっと、紅葉。ごめん・・。」
「聞きなさいよ!!。」
と言われ。
おもいっきり肩を掴まれたおっと危ない。
もう少しで箸をおとすところであった。
というかこのクラスでは人を呼び止めるときに肩を掴むのがはやってるのかな?。
果てしなく疑問のように見えてどうでもいいけど。
僕が無理矢理振り返らされると、目の前に1人の女生徒が立っていた。
髪の毛を美島みたいに高めに結って、でも彼女と違うのはそこから垂れてる髪の毛がカールしているということだ。
髪の色も、結構明るめ。
身長は、紅葉より少し高いくらいかな。
そんな生徒が、僕のことをおもいっきり目をつり上げて見ている。というか睨んでいるといったほうが正解か。
どっちでもいいけど。
「えっと、なんで・・。」
なんでしょう、と言おうとした僕。
だけど、それを大きく遮るように言われた。
「なんで人殺しこんなところにいるのっ!!。」
そしてその女生徒は、バンッと、僕の使っている机を叩いた。
念のために言うけど僕の席じゃない。なので特に気にないことにした。
それよりも、うむ。
人殺し、ねぇ・・・・・。
僕は、女生徒の言動に特に怯むこともなく、というかこの程度じゃあれだけど。
基本的に受け身ですからねぇ、僕。
ある程度は何を言われても動じないというか・・・・・うむ。
どうでもいいか。
「なんのこと?。」
と僕はその女生徒に返す。
「っ!!!。」
その女生徒は、もう1度机を叩く。
だけど僕は、別にその机に思い入れがなかったので手が痛そうだなぁ、とだけ思ってみた。
たぶん机が壊れても・・・・、合掌ぐらいするかもね。
気分によるけど。
女生徒は、僅かに息を荒げている。
んー・・・・・・・・・・ん?。
僕がふと見ると、紅葉は弁当を食べていた。
我関せずを決めたのか、ももちゃんの弁当が早く食べたかったのか。
きっと、後者であるだろうな、うむ。
僕もそうだし。
「・・・・・・・・・・・・・・・・とぼけないでよ。」
僕が紅葉を見ていたら、その女生徒は言う。
「私は見たんだからねっ!!。」
「?。」
何を、と言ったらまた机を叩きそうなので言わないけど。
・・・・・・まさか、僕の弁当の中身をもうすでに見てしまったのか?。
そうだったらこれは弁当の中身のたかりと考えるべきなのか僕はどうでもよくなって考えるのもやめた。
それに、何を言いたいかは分かるから。
余計に、どうでもいいけど、ふ〜ん・・・・・なるほど。
この子、なんだ。
「あんたがっ!・・。」
「僕が千種一哉くんと話してるのを見てたんでしょ?。」
「えっ?。」
「僕が千種一哉くんにいい、絡まれてるのを見ていたんでしょ?。」
おっと危なねぇ。思わず言い寄られてるって言いそうになってしまった。
もしも僕がそんな性癖だったら、確かに自殺するかもな。
あくまで、今の僕の視点からの話だけど。どうでもいいし。
僕にそう言われ、少し後ろに下がった女生徒T。何となくTをつけてみた。
「っ・・・・・・そうよっ!!。あんたが特別廉で一哉と言い合ってたのを私は見たわ!!。」
いやぁ、まあ確かに会話してたけど。
一方的に僕が言われてただけなような。
「それで?、なにが言いたいの?。」
このクラスのやつは揃いも揃って遠回しだな。
「だからあんたが殺したんでしょっ!!。一哉が飛び降り自殺なんてするわけがないっ!、あんたが殺したとしか考えられなのよ!!!。」
その女生徒は、ヒステリックというか、叫ぶように言ってくる。
正直、そんな大声出さなくても聞こえてるよっていうのが僕の感想だけど、後、机がだんだん可愛そうになってきたよ。
冗談なんだけどね。あっ、机のほうが。
「この人殺しっ!!!。なんであんたなんかがまたこのクラスに来てるの!!?。さっさと警察に捕まりなさよっ!!!。」
・・・・・・・・・・ふむ。
これだけ騒いでるのに、クラスの他のメンバーが介入してこないとなると、事前に僕が昨日千種くんと話していたことを言ってあったんだろうな。
別に隠すことでもないからね。知られても別に問題もないけど。
それに、ねぇ。
女の子って可愛いなぁ、ホント。
「何かいいなさよっ!!!、人殺し!!。」
「いいよ。」
と僕はソフトに答える。
「はぁっ!?。」
僕の言葉に机を叩きながら応える女生徒。
出来ればそのまま机とだけコミュニケーションをとっていてくれると助かるけど、そうすれば僕はももちゃんのお弁当を食べられるわけだし。
あ、お弁当箱はちゃんと僕が持って死守してるから、こぼしちゃったらももちゃんに悪いしね。
僕としては、のんびり食べたいんだけど。
そのためには、とにかくこの子の怒りの矛先をどうにかしないといけないのかなぁ・・・。
「だからいいよ。何でも言ってあげる。」
何でもかんでも好きなこと、包み隠していってあげるよ。
「っ・・・・・・・・・・・なっ、なに・・いって・・・・・・・。」
「何でも言ってあげるって言ってるんだよ。」
僕がそう言うと、少し、その女生徒の表情から、鋭さが消える。
「・・・・・・・・あんた、何、言って・・・るの?。」
そして変わりに、僅かな戸惑いが、入ってきた。
「君が言ったんだよ、何か言いなさいって。だから僕は答えたんだよ。いいよって。君の言って欲しいことをなんでも言ってあげるって。だからさ、ほら、早く言ってよ。君は僕に何が言って欲しいわけ?。」
と彼女の目を真っ直ぐに見つつ僕は言った。
「っ・・・・・・・・・・。」
目を逸らす女生徒。
でもそのかわり、クラス中の視線が、僕らに集まっている。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
無言の僕ら。
普通は何か言うのを躊躇われる場面なんだろうけど、あえて僕は空気を読まないことにした。
だって昼休み、後10分もないんだもん。
「君さ。」
「・・・・・・・・何よ?。」