ツインテール探偵くるみの事件簿
桃果が血相を変えてやってきた。
「大変よ。栞さんが漫画部に乗り込んで行っちゃたの」
漫画部の仕業だと思ったらしい。副部長とは仲が悪い。
「栞ちゃん勘違いしてる。犯人は他にいるのに」
「じゃ、わかったのか?」
「まずは漫画部に行って栞ちゃんを止めましょ」
漫画部に行くと、栞さんと副部長の倉田章子さんがにらみあっていた。
「いいがかりはやめて」
「勝手に読むような人が言わないで」
「それは謝ったでしょ。それにこの部の人がそんなことすると思う?」
栞さんの怒りが和らいだ。
「そうね。盗むような人は漫画部にはいない……ごめんなさい」
「災難だったとは思うけど」
「栞ちゃん、ここに犯人はいないよ」
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん