ツインテール探偵くるみの事件簿
俺の容疑はくるみのお尻ではなく、あのカップルの女のお尻を触ったというものだ。カップルも店に残ってこちらを見ている。俺の席の後ろに女、その左に男が座っていた。
「彼らとは知り合いなのかい?」
三吉さんが訊いた。
「いえ、全く知らない人たちです」
「プールで間違って触ってしまったってことは?」
「混んでましたから、ぶつかった拍子に、ってことはあるかもしれません」
俺がそう答えると、難しい顔をしてあごをなでていた。
「彼らにも聞いてみるか」
「望月さん、なに見てるの?」
栞さんがパソコン画面をのぞいた。
「彼のことが気になってたから」
気になったのは男としてではないだろう。パソコンを使って録画していたらしい。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん