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ツインテール探偵くるみの事件簿

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「でも最後はわたしじゃないわよ」
「お尻つねった」
「どんな風に?」
「こんなふうに……」
 くるみが振り返ると、競技用の水着に水中メガネ、水泳キャップの女がいた。マジックハンドを手にしている。メガネとキャップを外してもくるみはきょとんとしていた。
「望月さんだよ」

「なんですか? それ」
 5ヶ所のトリガーを握るとそれぞれの指が稼動する。手がリアルだ。
「SMHよ」
 栞さんが操作しながら答えた。
「セクハラマジックハンド、略してSMH。望月さんに作ってもらったの」
「作ってもらうな!」
 くるみと一緒に叫んだ。

「くるみにぶたれて、いい迷惑ですよ」
「だからごめんって言ってるじゃん」
「ほっぺにチュってしてくれたら許す」
「え?」
 くるみがほほを赤らめた。
「声、真似るのやめてください」
 背後にいる栞さんに言った。
「ばーか、するわけないじゃん」
 ツインテールの髪を振って横を向いた。

 しかし、これは次に起こる出来事の序章でしかなかった。