ツインテール探偵くるみの事件簿
腕枕をしたまま俺も眠ったらしい。目を開けるとくるみの横顔があった。寝てれば可愛いなと思ってしまった。
「35年前なら」
突然目を開けてくるみが言った。
「な、なんだよ、起きてたのか」
「35年前なら。今は40代だよね」
俺の顔をジッと見ていた。顔が近い。
「ああ、ひかるちゃんか」
その時、2階で栞さんの悲鳴が聞こえた。駆けつけると、震えながら部屋の中を指さしていた。
「能登くんが」
白いロープでぐるぐる巻きになった能登がベッドに寝かされていた。
「おい、能登。しっかりしろ」
「大丈夫、気絶してるだけよ」
栞さんが容態を見て言った。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん