ツインテール探偵くるみの事件簿
日が暮れると灯りがないので文字通り闇に包まれた。
「倉田くんも望月さんも帰ってこないわね」
「望月さんの様子見てきます」
能登が懐中電灯を持って立ち上がった。
「じゃ、また1本消さないと」
「やめて下さい」
俺は全部のロウソクに火を点けた。
「くるみ、栞さんのイタズラだよ」
くるみを見ると、栞さんの膝枕で眠っていた。
なんなんだこいつは。
「ねえ、ワトくん。わたしの隣で寝てくれない?」
急にどうしたんだろとドキドキしながら、
「こうですか?」
隣に横たわると俺の腕を伸ばしてくるみの頭を乗せた。
「ちょっと」
「動いちゃ駄目よ」
と言って、どこかへ行ってしまった。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん