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ツインテール探偵くるみの事件簿

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 まともに信じるのはくるみくらいだろう、と思っていたら能登も
「俺もこういうの苦手なんだ」
 と、言った。倉田先輩はいびきをかいて寝ていた。
「日が暮れる前に調査したいから」
 ライトの付いたヘルメットにアンテナのようなものを手にして望月さんが2階へと上がって行った。
「先輩のいびき聞いてる方がいい」
 能登は残るらしい。くるみも首を横に振った。
「じゃ、ワトくん。わたしと一緒に探検しましょ」
 くるみが泣きそうな顔で俺たちを見ていた。

「大丈夫だって」
 栞さんがくるみの肩を抱いた。三人で2階へと続く階段を上がり、適当に部屋を選んだ。お約束のようにギーという音と共にドアが開く。
「誰かいますか?」
「い、いるわけないじゃん」
 クモの巣だらけだったが窓ガラスは割れてなかった。
「今夜はここで寝ようか」
「やだやだやだやだやだ」
「もっとボロボロだと思いましたけど、まだ使えそうですね」
 シングルベッドに腰を降ろすと体が弾んだ。
「ひょっとしたら私たち以外に誰かいるのかも」
「もういいよ。下に戻ろう」
 と、くるみが泣きそうな声で言った。