ツインテール探偵くるみの事件簿
「馬鹿言ってないで飯作るんだろ」
「カレーでいい?」
「それ以外なにか作れるのか?」
「失礼ね。ご飯だって炊けるんだから」
「そうかすごいな。で、俺はなにすればいい?」
「薪を割って来て」
「ガスがあるだろ、ガスが」
と、コンロを捻ると火が出た。
「気分だけでも孤島の別荘にしてくれたっていいじゃない」
小一時間して、普通のカレーが出て来て驚いた。
「くるみが作るからもっとすごいのだと思った」
「どういう意味よ」
「お前のキャラからして、なんていうか泡が出てくるような」
「ワトちゃんは食べなくていい」
皿を取り上げられた。
「星村、ライスの方は?」
能登が訊くと、目の前に石炭のようなものが出て来た。
「なんで飯の方がこうなんだよ」
「仕方ないでしょ、飯ごうなんて久しぶりだったんだから」
「林間学校じゃねえんだから、炊飯器使えよ」
「うるさいな、ワトちゃんはご飯も抜き」
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん