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ツインテール探偵くるみの事件簿

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 職員室が騒がしかった。
「なにかあったの?」
 くるみと同じクラスの広瀬と橋本が振り返った。
「宮崎先生が倒れたんだ」
 くるみの担任だ。風邪をひいているのに無理したのがよくなかったらしい。
 宮崎先生の机は書類が散乱していた。その中の1枚にくるみが目をつけた。
「ワトちゃん、見て」
 紙には、『H20×3 ↓』と書かれていた。
「これは宮崎先生が残したダイイングメッセージよ」
「生きてるっつうの」

「倒れる前に残したメッセージだからきっと重要な意味を持ってるはず」
「宮崎先生の担当は化学だろ」
「そう、H2Oなら水の元素記号ね。ひょっとしたら水がつく名前かも」
「×3は?」
「苗字に水が付いて、カケルと言う名前。つまり『水○カケルさん』ってことよ」
 アホらし、と思っていたが該当する人物がいたから困った。

「サッカー部に水原かけるがいる」
 机にあった名簿を閉じると校庭へ向かった。
「↓はどういうことだ?」
「下に落ちるってことよ。水原が悩みを持ったような人なら」
 水原はサッカー部のキャプテンで大勢の女子からタオルを渡され困っていた。
「どの子にしようか悩んでいるみたいだな」