小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ツインテール探偵くるみの事件簿

INDEX|24ページ/170ページ|

次のページ前のページ
 


 栞さんがなだめてくれたおかげで舞台は整った。漫画同好会の部室に移動してから、くるみは昼休みに起こったこと、五つのかぎのうち三つが使われなかったことを説明した。
「残りは二つでしたがワトちゃんの容疑は消えました」
「なにが言いたいの?」
 章子さんが怒るのも無理はない。
 くるみはツインテールの髪を後ろに払ったあと、人差し指をまっすぐのばした。
「漫画同好会の部室を開けたのは、倉田章子さん、あなたです」

「なんなのこの子」
 栞さんに向かって抗議していた。
「まずはわたしの推理を聞いていただきましょう」
 相変わらずマイペースだ。
「章子さんはなぜお兄さんからこっそりかぎを拝借したのか」
「預かったって言ったでしょ」
 章子さんの反論を無視して続けた。
「それは兄の部室に入るためです。ではなぜ入る必要があったのか?」
 くるみは全員の顔を見回した。
「それは昼寝をするためです」