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ツインテール探偵くるみの事件簿

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「なんとか片付いたわね。これであかずの部屋にならなくて済むわ」
 栞さんが額の汗をふき取った。
「あの子まだ寝てるのかしら」
「あの子?」
 くるみが訊いた。
「美咲よ。昨日徹夜で描いてたから寝たいって」
 漫画同好会の部員の一人、1年の遠矢美咲(とおやみさき)だった。

「あれ? 開いてる。教室に戻ったのかしら」
 漫画同好会の部室はカーテンが閉められ薄暗かった。机を並べて寝ている女の子がいた。
「美咲、起きて」
 栞さんが肩を揺するとアイマスクを取って眠そうな目をしばたたかせていた。耳にはヘッドホンを付けている。
「おはようございます」
「おはようじゃなくて、かぎ開いてたわよ」
「え? 変ですね。わたしずっと寝てましたけど」
「これは逆密室ね」
 当然、くるみの声に決まっている。