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ツインテール探偵くるみの事件簿

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「次はあれを探してくる」
「あれって?」
「捜査を助けたり、推理のヒントをくれるっていったらあれしかないでしょ」
「なんだよ」
「ワトちゃんはここで依頼を待ってて」
 そう言って、くるみは出て行ってしまった。

 しばらく暇を持て余していると、
「あのお」
 ドアを半分開けて、みつあみの女子生徒が顔を覗かせた。これが海東歩美だ。
「ドアに星村探偵事務所ってあったんですが、本当なんですか?」
「くるみが勝手にやってるんだよ。表向きは推理小説同好会」
「渡辺くんも部員なの?」
「そう。今は俺とくるみだけ。もしかして、なにか困ったことでも?」
「あ、はい。ウサギが逃げてしまったの」
 放課後になって来てみると飼育小屋からいなくなっていたらしい。
「昼休みにはいたんだけど、さっき見たらどこにもいなくて」
 と、蚊の鳴くような声で言った。

 歩美が所属する園芸部ではウサギなどの小動物も飼っていて1年生は世話係をしている。
「くるみっていう名前を付けたんだけど、目を離すとすぐどっか行っちゃって」
 それは名前のせいかもしれないな。
「どうしたの、海東さん」
 園芸部の人だろう。歩美が説明すると、
「また、くるみなの。手分けして捕まえましょ」