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ツインテール探偵くるみの事件簿

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 歩美がどこかに連絡するとトロフィーの持ち主がやって来た。名前は俺と同じ渡辺で、2年生のテニス部員だった。
「風で倒れたんでしょ。気にしないで下さい」
 と、屋久先生に言って、俺をかばってくれた。

「よかったわね」
 歩美に言われ、俺もほっとした。
「風なんて吹いてない。これは事件よ」
「彼はやってないし、渡辺先輩も気にするなって言ってるじゃない」
「ワトちゃんがやってないのはわかってる。真犯人を見つけるだけ」
 部屋に入りそうなくるみを止め、歩美は屋久先生を呼んだ。
「先生、この人校長室を遊び場にする気です」
「失礼ね。捜査するのよ」
 歩美がドアの前に立ち塞がった。生徒会の書記と素人探偵、どちらが優位かは明白だった。
「1時間でいいから校長室見せてください」
「でも、わたしの一存じゃ決められないし」
 この先生は態度が曖昧なのでアバウト先生とも呼ばれる。
「30分だけでもお願いできませんか?」
 いつの間にか栞さんが来ていた。