ツインテール探偵くるみの事件簿
漫画同好会の部室に俺とくるみ、栞さん、美咲、桃果が集まった。
くるみが美咲に質問した。
「この原稿を渡されたとき、何て言われたの?」
「『くるみのメッセージ』だって」
「よく思い出して、『くるみへのメッセージ』じゃなかった?」
しばらく考えてから、
「そう言われると」
と、気まずそうに答えた。
昨日のケンカのあと、切り裂かれた原稿を見れば、熱い美咲にそう聞こえてもおかしくはないだろう。
「『くるみ、原稿は破いたわ。これでいいでしょ』というメッセージだったの」
くるみが栞さんの方を見ると、優しく頷いていた。美咲と桃果がなるほどと頷く。どうやら解決のようだ。
「だけどそれは表向きのメッセージ。ここにはさらに暗号が隠されていたの」
「え?」
今、栞さん小さい声で「え?」って言わなかったか。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん