ツインテール探偵くるみの事件簿
「さっきのはどういう仕掛けだったんですか?」
見送りで一緒に歩いている香苗さんに訊いた。
「折り曲げた間はすべて同じページなの」
つまり、300から500ページの間は全て376と377ページなのだ。最初に当てた3箇所はあらかじめわかってるらしい。そして、折り曲げた所を目安にして当てるのだ。
「わたしが作った」
望月さんが言った。セクハラマジックハンドを作るくらいだから朝飯前だろう。
「単純なものだったんですね」
「柔道着があったら男の子がいるって単純に考えるのもいいんじゃない?」
香苗さんがくるみに微笑んだ。くるみが後ずさりながら、
「さっ、さっ、……」さよなら、か?
「サザエさん一家なんか大っ嫌いだー」
と、泣きながら走って行った。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん