ツインテール探偵くるみの事件簿
その時、背の高い男がリビングにやって来た。
「姉さん、飯できてる? 柔道の練習で腹ぺこぺこ」
「兄」
と、望月さんが紹介した。
「でもさっきお兄さんはいないって」
「弟はいるわよ」
と、香苗さんがいたずらっぽく微笑んだ。
「香苗、ただいま。おう、お客さんか?」
「姉さんの旦那さん」
俺とくるみは固まってしまった。
「わたしのこと大学生だって言ってくれたのよ」
「ママ、ママ、またペンダント作ったよ」
香苗さんの胸元にあるようなものを持った3歳くらいの男の子が現われた。
その後、望月さんのお父さんとお母さんが帰って来た。
「まるでサザエさん一家だな。でも黙ってるなんて人が悪い」
と言うと、ワカメちゃんがニヤッと笑った。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん