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ツインテール探偵くるみの事件簿

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 次の日、探偵事務所に来ていた栞さんに昨日のことを話した。
「わたしも行きたかったな」
 突っ走ったくるみが見れなくて残念そうだ。くるみが戻って来た。
「ビデオカメラも設置してなかった。どうしてわかるのかな」

「望月さんの視点から考えてるからよ。能登くん側から見てみなさい」
 栞さんが説明した。
「どういうことですか?」
「能登くんが望月さんを好きならって」
「でも、能登が先に帰ってますけど」
「こういうことでしょ」
 まず望月さんが帰る。それをドアの窓で見つけて、能登が急いで声を掛ける。
「といっても、挨拶だけでしょうけど」
 そして追い抜く。だから二人が連続して探偵事務所の前を通るのだ。
「話はしづらいけど、挨拶ならって考えてるんでしょ」
「だったら超常研に入ればいいのにな」
「能登くん、ああいうの苦手だったでしょ」
 夏休みに望月さんの別荘に行った時そんなことを言っていた。
「なるほど」
「もう少し単純に考えた方がよかったわね」
 と、言ってから栞さんが口を押さえた。その言葉は今は禁句だろう。
「さ、さ、……」
 くるみがドアの方へと後ずさりながら、
「サザエさん一家なんか大っ嫌いだー」
 と、泣きながら出て行った。

こうして、くるみが望月家の謎に包み込まれて幕を閉じたのだった。