小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ツインテール探偵くるみの事件簿

INDEX|117ページ/170ページ|

次のページ前のページ
 


「探偵さんに魔法を見せてあげる」
 香苗さんは分厚い本を持ってきた。
「わたしは適当にめくってもどのページかわかるのよ」
 目を閉じてパラパラとめくり始めた。
「ここが200ページ」
 そのページを確認して折り目を入れる。
「次が300ページ」
 また確認して折り目を入れる。
「そして最後が500ページね」
 3箇所に折り目が入った本を俺に渡した。ページは全て当たっていた。

 ひょっとしたらこれはトランプの……と思っていたら、
「ワトちゃん、本当馬鹿ね」
「まだ何も言ってないだろ」
「トランプの手品と同じでしょ。小学生なら騙せたでしょうね」
 挑戦的な目で香苗さんを見ていた。

「じゃ、今度はくるみさんが開いてみて」
 と、言って本を渡した。
 くるみが適当に開く。香苗さんの所からではページ番号までは見えない。
「それじゃ当てるね。うーん」
 と、額に人差し指を当てた。
「当たるわけないでしょ」
「わかった。開いたのは376と377ページ」
 くるみが固まっていた。