小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ツインテール探偵くるみの事件簿

INDEX|115ページ/170ページ|

次のページ前のページ
 


 別荘を持ってるだけに望月さんの家はでかかった。二つの家が繋がっているような、家というよりお屋敷だった。インターフォンを押して、「わたし」と言うと門が自動で開いた。広い庭を歩いていると柔道着が干されているのが見えた。

 リビングできれいな女性が俺たちを出迎えてくれた。
「香苗姉さん」
「お客様が二人来るってわかってたのよ」
「本当ですか?」
 テーブルにはティーカップが2つ並んでいた。
「わたし魔法使いなの」
 と微笑む。望月さんのお姉さんなので驚かない。
「馬鹿ね、ワトちゃん。インタフォーンにカメラが付いてたの気付かなかった?」
 それで確認しただけだという。
「小学生なら騙せたかも知れませんね」
 と、小学生みたいなくるみが言った。
「あなたが探偵の星村くるみさんね」
 二人の視線がバチバチ音を立てているようだった。
「それから、ワトちゃんさんね」
 ちゃんと伝わってねえなあ。

 メガネを掛けた女の子が階段を降りてきた。何も言わずに俺たちの前に座ったので、なんだろうと思った。
「私に話があったんじゃないの?」
「あ、望月さんですか」
「いつもはコンタクトなの?」
 くるみも驚いていた。
「メガネを掛けてると見えないの」
 逆じゃないのか?
「人には見えないものが」
 へえ、そうなんだ。くるみが引いていた。

「よく似合ってますよ」
 印象がガラッと変わる。
「そう?ありがと」
 少し照れた。めずらしい光景だ。
「望月さんって好きな人いる?」
 しばし沈黙。
「カッパ」
 それも人間じゃないな。