小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ツインテール探偵くるみの事件簿

INDEX|114ページ/170ページ|

次のページ前のページ
 


 次の日、俺も注意していると、能登のすぐ後を望月さんが歩いていた。
 「ね。言った通りでしょ」
 くるみが嬉しそうに俺の顔を見る。
「だけど、能登が部屋から出たことは望月さんにはわからないだろ」
 能登がいる妄想愛好会の方が出入り口に近い。
「ドアの音でわかるんじゃない」
「確かにそうだけど。望月さんは待ち構えているのか?」
「ねえ、能登くんの好きなタイプ訊いててよ」
 すっかり、恋のキューピットになりきっている。

 能登とはクラスが同じなので、昼休みに何気なく女性の好みを訊くと、
「そうだなあ。髪はショートでメガネを掛けて……」
「妄想愛好会にしてはまともだな」
「あとは、ネコ耳としっぽがあれば最高だな」
 人間じゃないな。

 その日の放課後、探偵事務所に入ると、
「ワトちゃん、いつでも出れる用意して」
「なぜ?」
「望月さんをつけるの。望月さんってなぞが多いでしょ。興味ない?」

 帰宅する望月さんをつけることにした。
 角を曲がったのを急いで追いかけると、目の前に現われギョッとした。
「何か用?」
「よ、よくわかりましたね」
 カバンの中から小型カメラを取り出した。それで背後をチェックしているらしい。何のために?