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ツインテール探偵くるみの事件簿

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「能登君が持って帰ったのは倉田君の傘じゃないかしら」
 傘立てにある二本の傘を持って来ると栞さんの言う通りだった。
「お互いの傘を交換しただけなんだな」
 倉田先輩が大きな声で笑った。
「で、でも、栞さんの傘を持ってたのが望月さんだってことには」
「私は折り畳み傘を持ってました」
 二人がまたにらみ合った。
「困ったわね」
「星村、ちょっといいか」
 能登が声を掛けた。
「なによ」
「俺が帰った後に望月さんが帰ったんだよな」
「そう。そして最後に残った栞さんの傘を」
「もう、傘はなかったんだけど」
「へ?」
 くるみの推理が完全に崩壊した。しばし沈黙。
「ところで、栞さんの傘ってどんなのですか?」
 俺は聞きそびれていた質問をした。
「白で、花柄よ」
「白で、花柄?……あっ」
 あっ、てなんだよ。あっ、て。