ツインテール探偵くるみの事件簿
俺は飲み物を買って来ると言って、そばを離れた。くるみは出て来ないが、栞さんが後ろから声を掛けて来た。
「ワトくんもくるみに言われてやってるの?」
やっぱりそうか。
「二人とも好き合ってたんですね」
「ちょっと面白いわね」
この人は相変わらずだ。
「くるみはどの辺りに隠れてるんですか?」
「わたしにも教えてくれなかったのよ」
「ったく。どうするんだ」
栞さんがイタズラっぽく微笑んだ。
「いい方法があるわ」
俺の首に腕を回して、顔を近づけた。
「わたしたちが付き合ってることにすればいいのよ。そうすれば、あの二人は振られた同士仲良くなるでしょ」
「付き合うって?」
「簡単じゃない」
栞さんの唇が近付いてきた。
作品名:ツインテール探偵くるみの事件簿 作家名:へぼろん