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【完】恋愛症候群【過去作】

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 阿木秋





同窓会という名の飲み会から1週間がたった。
あの後、愉快な3人組によって家へと送られた私は、阿木秋の妙な計らいによってアキラのメルアドを携帯におさめていた。


現状などをメールで交わしていると、やっぱりアキラはアキラのままで、変わった事と言えば彼に彼女が出来て、彼は彼女を溺愛している事ぐらいだった。

『良かったね』とメールすると『おう』とだけの短い返事。
彼を自分の理不尽な理由によってふってしまった事は後悔していないが、些か『すまない』という気持ちがこの2年間、私の中を渦巻いていた。

それを話すと、やはりあのあとからずっとメールが続いている阿木秋は、『人はそれを後悔と言うんだよ』と言った。






そんなやり取りが続いたある日、私はそれを発見する。


阿木秋と、寄り添うように隣をあるく茶髪の女性。


ゆっくりとそれを眺めていた筈なのに、気づけば私は家へと走り出していて、ぜいぜいと上下する胸は、なんだかキュンと痛かった。










その日の夜、阿木から電話がかかってきた。