田舎暮らしのさなえってぃ
Vol.8
台風一過! 雨はすごかったけれど、なんとか昼にかけて抜けていったから特に問題も起らなかった。川も氾濫はしなかったし。よかった。
こういう時、ダーリンは「あまり、気にしても仕方がないよ」と言うんですけれど。分かっちゃいるが、やはりお家と家族を守らねばって思うわけですよね。特に1人でいるときは。
展示会のほうは、もう始まったようだが、源さんのほうでまだまだやることがあるらしく、まだまだダーリンは戻ってこない…...。こんなに留守をしていると、本当にいるのか?と言われそうだけれど、います!
で、何とか暑さも収まって涼しいと言うか、肌寒い位になった。台風が吹きぬけた跡は空気も澄んでいる気がするし。でも周りの畑とか、果樹園は結構大変なようだ。森さんにでも連絡をして、どこか手伝いが必要なところが無いかを聞いてみよう。彼は結構有効な情報源なのだ。
家は、(結構ヘンな)動物はたくさんいるけれど、子供がいないから、なかなか周りとの接点が取りにくいのだ。
それにしても、彼のサッカー教室は他人事ながら大丈夫か?と思っちゃうけれどね。やっぱり、この間の試合はメンバー足りなくっていろいろかき集めたみたいだけれど、子供の試合とはいえ、座布団があったらお相撲のように座布団が飛んでいただろうな~と、最後には思った。
そうだ、今日はうちの掛かりつけの医者の卵を紹介しよう。もちろん、動物の家族の。
彼女はまだ、獣医科の5年生。来年、か再来年に獣医の試験を取って初めて獣医になれる。今はまだ、クスリとかはもらえないけれど、ちょっとした病気ならば彼女に相談できるから、結構安心なのだった。東野愛子。それが彼女の名前だけれど、彼女とはオランダにいるときに知り合って、それ以来の友人であり、同志であります。
彼女の家庭も複雑で、彼女には現在2人の母親がいて当然1人は生みの親で、もう1人は育ての親。けれど、育ての親のほうは、彼女が中学3年の時からだから、ほとんど友達感覚で、今は、父親も他界してちょっと、疎遠になりつつある。彼女が親の離婚や、腹違いの妹ができても愚れずに全うな人生を送っているのは、多分、異国での生活が彼女を強くし、また、その時からずっと、獣医になろうと言う夢を持っていたからではないか、と密かに思っている。
ま、この間も彼女から携帯メールで自分が作った、ピーマンの肉詰め写真を送ってきて、嫌いだったピーマンが食べられるようになった、と言って、喜んでいた。だけど、あの肉詰めピーマンうまそうだった……。 今度作ってみようっと。あ、もちろん作ったことはあるんだけれど、また作ってみる。
彼女もほぼ都会暮らしで、2度ほど青森で養豚所に研修で行ったようだけれど、やっぱり田舎はダメだと言っていた。はぁ~。せっかく獣医になるんだから、もう少し志を高くして海外青年協力隊にでも、参加すればいいのに。でも、本人は大きな動物は怖いと言っていて、町医者になりたいのだそうだ。もしかしたら、意志が変わるかもしれないけれどね。私としては、近くにいてもらったほうが助かるけれど。
ちなみに彼女の彼氏は格闘技をやっていて、いっちょ前になるのかなぁと思っているけれど、まぁ今のところ彼女の心の支えにもなっているみたいだから、将来はどうすのか知らないけれど、今のところは結構いいカップルだな~と思ってるんだな。
さて、そろそろ涼しくもなってきたことだし、森さんサンプル菜園の準備してくれないかな~……。
作品名:田舎暮らしのさなえってぃ 作家名:浜口 早苗