小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

大陸戦線異聞

INDEX|13ページ/19ページ|

次のページ前のページ
 

「こういう事態は想定していなかった上に、重量を減らすために燃料は最低限しか積んでない。最寄りの空港まで持つかどうか祈るしか無いぞ」
「ええ・・・」
「わ、分かってます!」

女とフィオナがそれぞれ応えた。男は右足のブースターペダルを床に届かんばかりに踏み込み、姿勢制御用のスラスターも全て下に向けて全開にしていた。鳴り響くアラームは既に男によってオフにされていた。

「い、今のところ、うまく進んでませんか?」

沈黙に耐えられなくなったフィオナが男に呼びかけた。だが、

「今のところは、な」

男は全く安心していなかった。
作品名:大陸戦線異聞 作家名:橘健兵衛